ゆうかにゃんと言うゆっくり(?)がいる。 

元々は『ゆっくりの素』という商品が引き起こした事態だったらしい。 
ハゲ饅頭の素体に、それぞれの種類・・・例えば「まりさの素」をかけると毛が生え、目の色が変わり帽子まで生えてくるという。 
なんとも便利な時代になったものだ。 
※色々注意。 
 ただゆうかにゃんとニャンニャンするだけのSSです。 
 山・落ち・意味無し 




いつの世も説明書を読まない人間は存在する。 
だから「ひとつの素体に複数のゆっくりの素を使わないでください!」という注意書きが無視されるのは時間の問題だった。 
最初の例は、まりさ×ありすのまりす。ありすのカチューシャの素材で出来た帽子を被った「まりさっぽい何か」だったらしい。 
随分と強力なショットを撃ちそうな名前だがあくまで個人の感想に過ぎないのでここでは触れないこととする。 

そんな調子でメガ○ンよろしく悪○合体のノリで次々とキメラゆっくりは作り出されていった。 
所謂合○事故なのだが、そんなことは誰も気に留めない。 
そしてゆうかとちぇんの組み合わせが試されたというわけだ。 

ゆうかにちぇん。 
元々人気の高かったこの二種が合体した結果、ゆうかをベースに猫耳と猫尻尾が生えるという個体が生まれた。 
それがゆうかにゃんだ。 

どうやら猫属性に弱い一般大衆はこのゆうかにゃんをいたく気に入り、ブームはあっという間に広がっていった。 
今では(極少数だが)市場の流通に乗り、ペットとしての需要も高まりつつある。 
れいむやまりさよりゆうかにゃんを飼う事がステータス。そんな風潮すら生まれてきている始末だ。 





さて、ここまで前書きしておいてなんだが、俺は「ゆうかにゃん」とやらがあまり好きではない。 
何故かと言えば、なんだか不自然なのだ。 

俺は元々ゆうかが大好きで、胴つきのゆうかりんと一緒に同居していたりする。まぁ他にも同居しているゆっくりはいるのだが。 
健康的な緑色の髪の毛。透き通った赤い瞳。気位の高い、しかし打ち解ければ信頼しきってくれるその性格。 
俺はゆうかのことが大好きだ。俺はゆうかのことが大好きだ(大切なことなのでry)。 

しかしそんなゆうかに不純物とでもいえる要素がついている。 
まるで駄目だ。そんなのはゆっくりじゃねぇ。 
例えるならモナリザの背景にピカソが割り込んできたようなものだ。 

と言ったように世間の流行に一人逆らう俺は、今日も一人でゆっくりペットショップへと足を運んでいた。 
別に変な用事じゃあない。ただ単に捕食種用の餌が切れたから買い足しに来たのだ。 

そしてドアに張られたチラシを見咎める。 
『ゆうかにゃん入荷しました』だぁ~? 
けっ。この店も流行に流されてるのか。この猫好きどもめ!そんなに猫が好きなら猫を飼えってんだ。 



ぶつくさ呟きながら、入店する俺。 
そして奥のショーケースに、緑髪らしき気配を察知した。 
十中八九ゆうかにゃんだと分かっているが、確かめずにはいられないのがゆうか好きのサガである。 

送られた視線のその先にはそいつがいた。 
赤を基調としたチェック柄のお洋服。 
胸元を飾る黄色のタイ。 
そして緑の髪、そこにぴょこんと生えた耳。ついでに腰の辺りから尻尾が二本。 
見紛う事なき胴つきのゆうかにゃんだった。 

初めて実物を見た衝撃で、少しばかり動きが止まる俺。 
おいィ!?胴つきだなんて聞いてないよ!!どぼなっでんのごれー!!?ものの見事に錯乱中。 
ゆうかにゃんはそんな俺を見て、躊躇いがちにこう言った。 



「わかるわー」 



目と目が合う瞬間好きだと気づいた。 
なにこの子?天使?天使なの?(俺が)馬鹿なの?(鼻血的な意味で)死ぬの? 
先入観など容易く粉砕。今俺の心は、まさに天国にいた。 

捕食種たちの餌?ええい、そんなもの明日にでも買えばいいだろ! 
今大事なのはこのゆうかにゃんを可及的速やかに手に入れることだ。 
気付けば俺の他にもゆうかにゃんを狙っている輩がいるのを感じ取る。 
させるかダラズ共。ゆうかにゃんは俺の嫁だ!!! 

カウンターへと跳躍しつつ、不逞の輩に飛び膝蹴りを食らわせる。 
いろいろなものを撒き散らしつつ、頭からもんどりうって倒れる不逞の輩。 
誰にも俺の邪魔はさせん。例え神であろうともだ。 

その後もカウンターへと群がる者どもをなぎ倒しつつ、さっさと店員と話をつける俺。 
返り血に染まった俺の形相に、店員のお姉さんも涙目だ。 
俺だってこんな客は願い下げだろうなぁ。 

幸いにも俺にはゆっくり狩りで鍛えに鍛え上げられたこの身体と、意味も無いほどに溜め込んだ財力があった。 
襲い来る不逞の輩の迎撃という所さえ除けば、商談はあっという間に片がついていく。 
最も、その間も俺はどんどん返り血に染まっていく。更におびえる店員さん。こいつらも根性あるなぁ。 

商談が終わる頃には、店内は屍山血河が築かれていた。 
真っ赤に染まった俺の腕の中には、ゆうかにゃんが抱きかかえられている。 
こんな状態であるにもかかわらず、ゆうかにゃんは幸せそうに眠っていた。あぁかわいいなもう。 

訂正しよう。 
ゆうかりんは素晴らしい。そりゃあもう、まるで女神のような美しさだ。パーフェクト。ビューティホー。ブリリアント。 
だがゆうかにゃんも素晴らしかった。こちらはまるで天使のような愛らしさだ。プリティー。チャーミー。エクセレント。 
俺には優劣を決めるなんて事はできない。たまには猫好きもいいよね! 



そうして俺とゆうかにゃんの生活が始まったわけである。 
ついでに言うなら、帰宅した俺を待っていたのは予想外の出費と血まみれの格好に対するゆうかりんの説教だった。 










ここから先はストーリーもへったくれも無いただの駄文が続きます。 
ご注意ください。 










さて、ゆうかにゃんは一応ちぇん種との混合体なので多分に猫らしい部分を持っている。具体的に言えば猫度72点。某メイド長の3倍だ。 
そんな赤い彗星とタメを張るほどのゆうかにゃんに、ひとつプレゼントをしてみたいと思う。 
プレゼントの内容は、猫がぐでんぐでんに酔うといわれている・・・・・・マタタビだ。 

マタタビ科マタタビ属の落葉蔓性木本、別名夏梅とも言われる・・・・・・まぁそんなことはどうでもいいわな。 
ちょっとこの前公園に繰り出して採ってきたのだ。 
マタタビの実が3つに、枝葉が2本。 
紙袋の中に保管中だ。 

ちなみに、普通のちぇん種でもマタタビは効果がある。 
試しに与えてみたところ見事に酔っ払ったのだ。 
ゆうかにゃんは一応ちぇん種の流れを引くことだし、やってみる価値はあると思う。 



「ゆうかにゃん!ゆうかにゃんー、おいでー」 

畑の方に向かって大声を出す。 
確か今はゆうかりんと共に農作業中だったよな。 

「おにいさん、なにかごよう?」 

てくてくと歩いてくるゆうかにゃん。 
一歩ごとに耳はふわりと、尻尾はふりふりと揺れる。 
可愛いなオイ。 

「ほい」 
「??」 

紙袋をひらひらとちらつかせる。 
ゆうかにゃんは興味を持ったらしく、紙袋から視線をはずさない。 
お、なんか勘付いたのかな?寄ってきた。 

「ほ~れほれ」 

すかさず実と枝葉を紙袋からぶちまける。 
縁側に散らばるマタタビ。 

「・・・・・・んにゃ」 

お、しゃがんでいきなり実を口に持っていく。 
でも食べない。かじりもしない。しゃぶってる。弄んどる。 

「ん、ん・・・・・・にゃ」 

なんかどんどん目がトロンとしてきてる。 
しゃがみ続けるのも辛そうだ。あ、尻餅ついた。 
尻餅をついた状態でも実を手放さない。しゃぶり続けている。夢中だ。 

「あ、ふ・・・・・・にゃっ、んぁ・・・・・・」 

倒れこんだ。床に散らばったマタタビの実や枝葉に、身体をこすり付けている。 
顔に赤みが差し始め、目の焦点が合っていない。 
ちょっと手を伸ばしてゆうかにゃんに触ってみる。 

「ん、んん・・・・・・♪にゃぁ・・・・・・♪ゴロゴロゴロ」 

おお、擦り寄ってきた。 
俺の手にすりすりするかの様に、全身をこすり付けようとしてくる。喉もゴロゴロ鳴ってる。 
ヤベェ。可愛い。鼻血でそう。 

「あ、ふぁっ・・・・・・は、ふぅっ・・・・・・♪」 

そのまま寝返り。 
お腹を見せ付けるようなポーズ。身体をくねらせ、ひっきりなしに身悶えている。 
完全に出来上がってるな。少し開いた口からは、少量の涎が垂れ始めている。 
いわゆるメイテイ状態!!!という奴だろう。 

ゆうかにゃんを抱き上げる。 
柔らかな感触。ほんのりとした温かみ。ほのかな甘みを伴う香り。 
最高だね。もう鼻血出てる。 

「おにいさん♪おにいさん~~~♪ゴロゴロゴロ・・・・・・」 

普段の態度からは想像もつかないほどに俺に甘えるゆうかにゃん。鼻血増し増しだ。 
そのうちくてんと大人しくなってしまった。 
何事かと見やると、どうやら寝てしまったようだ。 

「むにゃ・・・・・・おにいしゃん・・・・・・♪わかるわぁ・・・・・・♪」 

寝言を呟くゆうかにゃんを、そっと床に下ろす。 
縁側に太陽の光を浴びてお昼寝するゆうかにゃん。実に絵になるね。 
だらしなげに身を投げ出して仰向けでなにやら良い夢を見ているのだろう。 



・・・・・・・・・・・・。 



見ているうちになんだかいけない欲望が鎌首をもたげてきた。 
ゆうかにゃんも今は寝ている。誰も俺の邪魔をすることは出来ない。 
俺の欲望、それは・・・・・・ 



ゆうかにゃんのおふぁんつ拝みたい。 



HENTAIと言うなかれ。 
目の前に眠るゆうかにゃんがいたら、誰だってそうしたくなるはずだ。え、俺だけ?知ったことか。 

それに最近ある都市伝説がある。 
それは『ゆうかにゃんはどうやらノーパンらしい』というなんとも素晴r・・・・・けしからんものだ。 
この噂が流れ出した発端が激しく気になるがとりあえず置いておく。 

一応俺はゆうかにゃんを養う立場にある。つまり保護者も同然というわけだ。 
そして被保護者とも言うべきゆうかにゃんがはしたなくもノーパンの可能性があるという。 
これはいけない。保護者として確認しないといけないよね。 



気配を殺しきる。 
相手はゆっくりとはいえ一応猫だ。迂闊な行動を取ればすぐに起きてしまう。 

音を立てないように、そっと、そぉぉぉぉっ・・・・と手を伸ばす。 
狙うはゆうかにゃんのチェック柄のスカート。 
空気ひとつ乱さずにゆっくり、ゆっくりと近づいていく。 

スカートに、指が触れる。 
慌てるな。気付かれては全てが無駄になる。 
少しづつ、少しづつゆうかにゃんのスカートをつまむ。 
後は、これを捲る・・・・・・否、引き上げるだけ。 

昔から『たくし上げ』が好きだった。 
あの羞恥に満ちた顔。そしてそれに反するかのような淫靡極まりない箇所を晒す。そのシチュエーションにどうしようもない興奮を覚える。 
生憎今回は相手は寝てるがそんなの関係ねぇ。目に焼き付ける光景にこそ価値があるんだよ。 

ゆうかにゃんに気付かれないほど遅遅としたスピードでスカートを引き上げていく。 
シュ、と時々衣擦れの音がするが、ゆうかにゃんは起きない。いける。これなら。 
既に呼吸は荒く、何処からかフヒヒという気持ち悪い声が聞こえてきた。 
訂正。その声は俺だった。 

丁度膝までたくし上げが完了した。 
もうすぐだ。もうすぐこのスカートの下に隠された幻想郷に辿り付ける。 
興奮で目が血走る。あ、カメラ持ってくればよかった。 



そしてとうとうあと一歩というところまで到達した。 
あと一息。あと一息で俺は幻想郷を拝むのだ。 
もう我慢できねぇ。今までの我慢を破るかのように、俺は力を込め――――― 



















「なにやってるの、おにいさん?」 










ゆうかりんに見つかった。 
当然、正座をして1時間の説教となった。 



これは余談であるが、ゆうかにゃんのおパンツは花柄で猫さんのバックプリントが施されたものらしい。 
あくまでゆうかりんや本人談である為、確証は無い。 










* * 










いきなりの話で申し訳ないが、畑にれいむが侵入していた。 

「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!じじぃとへんなこはゆっくりどっかいってね!!!」 
「しょうだー!どっきゃいけー!」 
「ば~きゃ!ば~きゃ!」 

あっと訂正。 
れいむだけではない。子れいむが二匹、れいむの背後に隠れていたようだ。 

今この畑にはこのれいむ共を除けば俺とゆうかにゃんしかいない。 
ゆうかりんは只今絶賛お使い中だ。なんでも花屋に新しい種が入荷したとか。 
そろそろ花を植える用の鉢植えの残りも少なくなってきた。今度俺も買い足しに行こう。 

「れいむのはなしをきいてないの!?ばかじじい!!」 
「はやきゅうちぇろきゅじゅ!」 
「のりょまはきりゃいだよ!はやくちんでね!」 

なんかれいむ共の口が悪くなってきたな。 
いつもならここら辺でゆうかりんが瞬殺しているのだが・・・。幸運な饅頭どもだな。 
ゆうかにゃんの髪の毛が少し逆立っている。警戒しているのかな? 

「れいむはしんぐるまざーなんだよ!!かわいくてかわいそうなれいむのいうことはきかなきゃいけないんだよ!?」 
「きゃわいいれいみゅのめいりぇいをきけ!」 
「れいみゅとみゃみゃにひじゃまじゅいてねじじい!」 

お決まりのシングルマザー宣言。 
それにしても頭悪そうなツラしてるな。 
いや、畑にガキつれてきてる時点で本当に相当頭悪いのか。 

「おい、お前らさっさと失せろ。今なら潰さないでやるから」 
「・・・・・・・・・」 
「ゆゆ!?なにいってるのこのじじい!!ほんとうにばかだね!!」 

潰すのも面倒なので一応声をかける。 
ゆうかにゃんは黙って俺の話を聞いているが、機嫌が悪そうだ。畑にこんな糞饅頭がいたら心中穏やかでは無いのも分かるが。 
当の糞饅頭はこちらの話に聞く耳持たず。 

「ばかなじじいにそこのきもちわるいこのせいでゆっくりできないよ!!さっさときえてね!!」 
「あちゃまにへんにゃのがはえてりゅ~」 
「きみょちわりゅ~い!!」 

あ、ゆうかにゃんの気配が変わった。 
髪の毛が更に逆立ち、よく耳を凝らせば唸り声が聞こえる。 
完全に怒らせたな。れいむ一家の命運は決まったようなものだ。 

「・・・・・・・・・」 

ずい、と一歩れいむに近寄るゆうかにゃん。 

「ゆわ!!きもちわるいこがこっちにきたよ!!」 
「きょわいよぉ~!」 
「みゃみゃ!なんとかちてね!!ころちてやっちぇね!!」 

なんか騒いでる糞饅頭ども。 
俺も少しイラついてきた。 

「きもちわるいのはゆっくりしね!!」 

いきなりれいむがゆうかにゃんに向けて突進してきた。いくらゆっくりとはいえ、短気過ぎるだろ。 
ゆうかにゃんは突っ立ったまま動かない。迫り来るれいむに対して、何もしようとはしない。 
やばい、今からでも助けが間に合うか?そう思って俺が動き出したその時・・・・・・ 

ゆうかにゃんが、跳んだ。 

れいむが触れるか触れないかでのタイミング。 
俺の身長ほども跳躍し、そのままくるりと一回転、華麗に着地した。 
猫さながらのアクロバティック。ちぇん種の運動神経のよさは受け継がれているようだ。 

「ゆぶべぇ!?」 

思いっきり体当たりがスカったれいむは、地面と熱いキッスを交わしていた。 
泥まみれの(元からだが)汚い顔で起き上がるれいむ。 

「どぼじでよげるのおおおぉぉ!!?れいむのこうげきをうけてしんでねぇ!!!」 

地団太を踏んで、またもや突進してくるれいむ。 
さっきと全く変わらない攻撃だ。簡単に避けられるだろう。 
だがゆうかにゃんはそうしなかった。低く踏み込み、ぶれる程のスピードでれいむに向かって腕を突き出す。 

「ゆびゃ!!?」 

れいむの顔面、両目の部分が吹き飛ぶ。 
いや、吹き飛んだのではない。突き破られたのだ。 
いわゆる猫パンチ。スピードはともかく、威力は本家のそれより高そうだ。 

「ゆゆ!?まっくらになったよ!?これじゃきもちわるいこg・・・・・・いだああああああああ!!!!」 

かなり遅いリアクションを返すれいむ。 
とりあえず両目を抉られればこれ以上抵抗は出来まい。 
勝負決着・・・・・・といったところだが。 

「わからないわー・・・・・・」 

ゆうかにゃんがれいむに歩み寄る。 
手を振り、付着した餡子と目を払う。べちゃりと汚い音を立ててれいむの眼球は地面に落ちた。 
瞳孔が縦に細くなる。完全に捕食種モードだ。 

「ゆ!?どこかにきもちわるいこがいるね!!かくれてないでれいむにころされてね!!」 

状況を理解せずじたんじたんと暴れまわるれいむ。 
ゆうかにゃんはそんなれいむに対し、更なる攻撃を加え始めた。 

連打。連打。連打。 
猫パンチの嵐。 
一発撃つごとにれいむの身体は音を立てて打ち砕かれ、形が崩れていく。 

「わからないわー。 
 どうしてあなたたちはここにきたの?しぬだけじゃない。 
 もしかしてしぬためにここにきたの?それならわかるわー」 
「ゆぎゃああああ!!やべっ!!いだっ!!じぬっ!!じんじゃうっ!!!」 

冷やかな口調で一片の慈悲もなくれいむを壊していくゆうかにゃん。 
自分の容姿をバカにされたのもあるのだろうが、恐らくあれが本来の気質なのだろう。 
サドいなさすがゆうかにゃんサドい。 

あっという間に顔面を剥ぎ取られ餡子が露出するれいむ。 
そのまま何も言わずに地面に崩れ落ちてしまった。死んだな。 

「ゆううぅぅ~~~!!?」 
「どうなっちぇるのおぉ~~!?」 

そしてそれを理解していない子れいむ共。 
心底不思議そうに叫んでいる。 

「わかるわー、つぎはあなたたちのばんね・・・・・・」 
「ゆゆ~~~~!!?」 
「きょわいよぉ~~~~!!!」 

ゆうかにゃんが子れいむ二匹の方に振り返る。 
ガタガタと震えながら泣き叫ぶ二匹。 

「みゃみゃぁ!」 
「はやきゅなんとかちてね!!」 

おろおろと周囲を見ながらそんなことをのたまう子れいむ共。 
今目の前で親が死んだというのに何を言っているんだこいつらは。 

そんなことを言っている間にゆうかにゃんはどんどん近づいてくる。 

「みゃみゃぁぁぁ!どぼじでおへんじちてくれにゃいのぉぉぉ!!?」 
「きゃわいいれいみゅがこみゃっちぇるんだよ!!はやきゅなんとかちてね!!」 

泣き叫び、あるいは頬を膨らませながら今は亡き母に助けを求める子れいむ二匹。 
ああ、こいつら底抜けの莫迦なんだな。 
多分死ぬまで助けが来ると疑わないんだろう。 

「みゃみゃ!!いいかげんにちないとせいしゃいしゅるよ!!」 
「きゃわいいれいみゅをはやきゅたちゅけないと、ゆっきゅさせなくしゅるよ!くしょばばぁ!」 

いきなり母親に悪態をつき始めた。 
どうなってるんだ。こいつら阿呆すぎるだろ。 
よく今まで生きてこれたな。それも今日までだが。 

「はやきゅでちぇこい!!でちぇきちゃられいみゅがしぇいしゃい・・・・・・ぶびょっ!!」 
「くしょばばぁはしゃっしゃとちんで、れいみゅをゆっきゅ・・・・・・びぇ゛っ!!!」 

終わった。 
ゆうかにゃんが一瞬で二匹を踏み潰した。 
辞世の句となる悪態を最後まで言い切らずに、子れいむ二匹はゴミのように死んだ。 



ゆうかにゃんも、やはりゆうか種が基になっただけあって捕食種たる凶暴性を持っているようだ。 
可愛いだけが能じゃない。ゆうかにゃんは畑も守れる番ゆっくりとしても有効らしい。 
花畑のドSの名は伊達じゃなかった。 

ちなみに、れいむ親子は肥料とするべくコンポストの中に突っ込んでおいた。 
ゆうかにゃんはどうやら初めての狩りだったようで、その日は一日ご機嫌だった。 










* * 










最後に、ゆうかりん以外の混合ゆっくりを紹介したいと思う。 





ゆうか×おりん のゆうかにゃん(亜種)。 

「じゃじゃ~ん(テンション低)」 
「テンション低っ!?それにゾンビ饅頭が畑で働いてる!?」 





さくや×もみじ のさくやわん。 

「さくやわん、お座り!」 
「はい、だんなさま!」 
「さくやわん、伏せ!」 
「はい、だんなさま!」 
「さくやわん、お手!」 
「ありませんわ、だんなさま!」 
「さくやわん、おかわり!」 
「いただいておりませんわ、だんなさま!」 
「さくやわん、ちんちん!」 
「ありませんわ、だんなさま!」 
「え、無いの?一応ぺにまむついてるだろう、お前・・・・・・」 
「めいどとはじょせいがなるものですわ、だんなさま!」 





てんこ×うどんげ のてんどん(もしくはうさてんこ)。 

「いっしょにいてねだっこしてねなでなでしてねぎゅってしてねそうじゃないとてんどんさみしくてじゅみょうがまっはだからね!」 
「一息に言われても分からんよ・・・・・・桃に饂飩かけたら天丼になるってーのもすごい話だな」 


いく×なずーりん のいくちゅう。 

「いけ、いくさん!10万ボルトだ!!」 
「ふぃーばー!!」 
「明らかに某ねずみポケモンを意識してるよな・・・・・・」 


きっとこれからもどんどんゆうかにゃんのような混合種は生まれていくのだろう。

【おわり】