「おいくそにんげん、さいっきょうのまりさにせいっさいされたくなかったらとっととそのあまあまをよこすのぜ」
「ついでにおうちもちょうだいね、あとくそにんげんはとくべつにくそどれいにしてあげるよ!!かんしゃしてね!!」
日曜の昼下がり、昼食を買いにコンビニへ行った帰り道にこいつらは現れた。野良ゆっくりの一家、まりさとれいむの番に子まりさと子れいむが2匹ずつ。
どうやら飯のついでに買ったチョコやスナック菓子を狙っているようだ。


 僕のいる場所は左右を家に挟まれた一本道、この一家は通せんぼをして僕を恐喝(笑)している訳だ。
「おいくちょにんげん!!まりちゃのおとーしゃのつよさにびびってこえもだしぇないのじぇ?」
「おとーしゃはちゅよいよ!!ちにたくなかったらはやくれーみゅにあまあまとおうちをちょうだいね!!」
僕はいつものようにこのゴミまんじゅうを蹴り殺そうと足を上げた。この街は山が近く野良ゆっくりが多い、子供のころから街に住む僕にとってはこの一連の流れは様式美だ。
「おいくそにんげん!!そこででくのぼうみたいにつったてないでとっととあまあまをよこすのぜ!!」
「ちょーだようすのろ!!ゆっくりしちゅぎだよ!!」
ふと疑問を感じ足を止めた。
(こいつらは何を根拠に人間にケンカを売るんだろう?どうして勝てると思ってるんだろう?)
湧き上がった疑問を解決すべく、僕は20数年間の人生の中初めてこのゴミ饅頭との対話を試みることにした。

「ねぇ君たちは何で人間に勝てると思うんだい?この質問に答えてくれたらあまあまとおうちをあげるよ」
僕の質問を聞いたまりさたちは当然の様にこう返す。
「そんなのまりさがさいっきょうだからにきまってるのぜ」
「にんげんさんはばかだね、そんなことめーりんでもしってるよ」
「はぁ・・・」
自信満々に答えるゆっくり達、しかしその返答は答えにすらなっていないお粗末な物だ。まあこいつらにまともな返答を期待したのがバカだったかもしれないが。
「どうしてまりさは最強なんだい?」
一応僕は質問を掘り下げた。無論有意義な返答は期待していない。
「さいっきょうだからさいっきょうなのぜ、まりさがさいっきょうなのはうちゅうのほうそくなのぜ!!」
「おちょーさんとってもかっちょいいのじぇ!!」
「れいむすっきりしたくなっちゃうよ!!」
(なるほどね、根拠なんてこれっぽちも無いわけだ)
それを理解した瞬間僕の中にこんな欲望が湧き上がる。
(この自信をへし折られたこいつらを見てみたい)
こういう身の程知らずなまりさ種は大抵人間に一瞬で殺される。僕もさっきはそうしようとしていた。
その場合一瞬で絶命するのだから人間との力の差や自分の無力さを自覚する猶予は一切ない。
ならばその猶予を与え、自分の無力さと愚かさを自覚させたときこいつらはどんな反応をするのだろう?

「うーん、やっぱりあまあまもおうちもあげられないかなぁ?」
それを聞いたまりさはものすごい形相で騒ぎ立て始める。その姿は何とも醜い。
「ふざけるななのぜぇ!!しつもんにこたえたらあまあまもおうちもくれるっていったのぜぇぇ!!うそつきはゆっくりできないんだぜええええええ!!」
「「「そうだそうだ、はやくあまあまよこせぇぇぇぇ!!!」」」
「君たちの言うとおりだね、うそつきはゆっくりできない
だから君たちにあまあまとおうちを上げることをやめるんだ、君がうそつきかもしれないからね」
それを聞いたまりさは形相をそのままに地面をびったんびったん跳ねながら怒鳴り散らす。
「まりざがうぞずぎいいいいいいいいいい!!?なんてしつれいなくそにんげんなのぜぇぇぇ!!しゃざいとあまあまをようきゅうするのぜえええええ!!!
「だってまりさ、僕は君が最強である証拠を一つも見せてもらってないよ?
君はただ最強だからと繰り返すだけだ、これじゃ僕は君を信用できない
僕は最強の君に制裁されるのが怖いから君にあまあまとおうちを上げるんだ
君が最強じゃない嘘つきだったらあげる必要なんてないだろ?」
「いいのぜぇぇぇ!!そんなにみたけりゃみせてやるのぜぇぇぇ!!えいえんにゆっくりしないていどにせいっさいして、いきじごくのなかでまりさのつよさをおもいしらせてやるのぜぇ!!」
「まりちゃのおとうしゃんかっこいいのじぇ!!」

ぽふん、ぽふんと、間抜けな音が響きわたる。まりさが僕の足に攻撃(笑)しているのだ。
無論の事僕にダメージは無い、それどころか分厚い冬物のズボン越しの為何かがぶつかっている感覚すらない。
「どうなのぜ!!こうさんするならいまのうちだぜ!!」
「まりさぁぁぁ、いけゆんすぎるよおおおおお!!」
(これが攻撃・・・・)
「おとうしゃぁぁぁ、れいみゅもおうえんしゅるよぉぉ」
5回ほど攻撃(笑)をした後、まりさは満足げにほほ笑んだ。
(てかげんしたとはいえまりさのむじひなこうげきをいちにい・・・とにかくたくさんくらったからにはちへどをはいてゆるしをこってるにきまってるのぜ!!
まりささいきょうでごめんなのぜぇぇぇぇぇぇ!!!)
満面の笑みで僕を見上げるまりさ。彼の中では僕を仕留めたつもりなのだろう、その笑顔からは自己への陶酔がにじみ出ている。
無傷の僕を見て固まっているまりさを見て笑いをこらえられたのは、今考えても奇跡だったと思う
「今何かしたか?」
硬直するまりさを見下しながらそう言い放ってやった。

「つよがんじゃねぇぇぇ!!これでもぐらえええええ!!!!!」
まりさが再び僕の足に攻撃(笑)を開始した。
「でかげんしたまりさのごうげきをだえたぐらいでいいぎになるなぁ!!まりさのぜんりょくっをまえにゆっくりじにざらぜえええええ!!!」
まりさの全力は冬物のズボン越しに触れている感触を与えた。素足ならばぶつかっていると理解はできるだろう。確かに全力だ。
「とどめなのだぜぇぇぇぇ!!!」
まりさは一メートル程距離を取ると、助走をつけて僕に体当たりをした。これで勝負を決めるつもりなのだろう。
まりさの決まり手はダメージこそなかったが柔らかい物が押し当てられる感覚をぼくに与えた。相変わらずダメージはないが初めて衝撃らしきものを感じることが出来た。
(いくらやせがまんのたつじんっでもまりさのちーたーをりょうがするしゅんっそくからくりだせれる、はがねをくだくたっくるっをくらえばひとたまりもないのぜぇ!!)
満面の笑みを浮かべつつ顔を上げたまりさの前には微笑を浮かべた男が立っていた。先ほどと同じく何事も無かったように。

 「凄いね、こんどは何かされたことはわかったよ、さすが全力の攻撃だ」
「どぼじで・・・・・」
「ん?」
「どぼじでじんでないのおおおおおおお!!!」
僕がぴんぴんしているのをみるとまりさは癇癪を起し始めた。うんうんとしーしをまき散らしながらのたうちまわる姿は最高に醜い。
「おいおい・・・奥さんと子供の前でみっともないぞ」
「うるざいいいい!!どうぜおばえがきたないてをつかっだにぎまってるんだ、じねぇぇぇ、びぎょうなくそにんげんはゆっぐりじねええええええ!!」
「やっぱり君はうそつきだったんだね
本当に最強なら、糞雑魚い奴に卑怯な手を使われたくらいで負けはしない」
「うるざいいいい、ばりざはざいきょうだあああ、うぞづきじゃないいいいい!!」
「よしわかった、じゃあ僕の攻撃を耐えることが出来たら君を最強と認め、
やくそくどおりあまあまとおうちを上げよう」
それを聞くと今まで泣きじゃくっていたまりさが今度は爆笑し始めた。何て切り替えの早い奴だろう。
「ゆげらげら!!いくらまもりがうまくてもせめがうまいとはかぎらないのぜぇ!!ちょっとやせがまんがうまいからってちょうしにのりすぎなのぜぇ」
「よし、じゃあさっきの君と同じように5回攻撃するね、5回耐えきれたら君を最強と認めて約束の物を上げるよ
ただし、君が負けたら君の大切な物を貰うよ?」
「ぜんぜんおーけーなのぜぇ!!まけるなんてありえないからなんだってかけちゃうのぜぇ!!」
「おちょーしゃはどきょうがあるのじぇ、くしょにんげんとはおおちがいなのじぇ」
「くそにんげんはぼけつをほったことをこうかいしてしんでね、すぐでいいよ」
凍り付いていた番と子供もいつ間にか傲慢さを取り戻している。
(やれやれ・・・・)
「ゆげらげらげらげら」
底知れぬアホさ加減にあきれ果てながら、僕はまりさの顔面にけりを入れた。

 「ゆげらげぼぶぅ!!!」
僕のけりはまりさを2~3メートルほど吹き飛ばし、近くの壁に激突させた。
まりさの顔面はめり込んだつま先の形にへこみ、歯も殆ど折れている。すでに半死半生と言った感じだ。
殺さないようにかなり加減をしたつもりだったが、こいつらの貧弱さは僕の想像を超えていたらしい。
「ゆげ・・・ゆ?・・ゆぅぅ・・・・?」
排せつ物と涙を流しながら呻くまりさ。どうやら何が起こったのか理解できていないようだ。
「どうだったまりさ、僕の殺さないように手加減した攻撃は?」
「で・・・でがげん・・・ごうげ・・・き??」
「でも相当に加減した攻撃だったのに君死にそうだね、本当に最強なの?
もしかして僕の方が強かったりしてね」
「うるぜえええええ!!!
いまのばまりざがぎをぬいたどころでおまえがびぎょうなてでふいうちしたんだあああああ!まりさがぜんしんけいっをとぎすませばごんなことにはならなかったんだああああ!!」
「わかった、じゃあ次は君の合図で攻撃するね
君が良いって言うまで僕は攻撃しないよ
全神経を研ぎ澄ませた最強のまりさを是非とも見せてくれよ」
「ぐびび・・・・まりざのぼんぎでごんどこそしーしーをもらさせてやるのぜぇ!!」
まりさは僕の目の前に立つと深呼吸を始めた。30秒ほどそれを続けたのち僕を睨み付け叫ぶ。
「さあ、かかってこいなのぜえええええぶうっ!!!!」
僕は壁の方に向けて、先ほどよりも強めにまりさを蹴り飛ばした。

 まりさは曲線描きながら壁に激突した、先ほどと違い衝撃音には水気が混じっている。
「ゅ・・・ゅ・・・・」
ぼろ雑巾のようになったまりさはうめき声をあげながら痙攣を繰り返している。
「さて最強のまりさちゃん、三発目を受ける準備をしてくれよ」
「うう・・・がためがみえないいいい、まりさのほうせきのようなきらきらおめめさんがあああ・・・・」
「ねぇまりさちゃん?」
僕が地面を思い切りけるとまりさは僕の存在に気付き、ナメクジのようにのろのろとこちらに顔を向けた。
「うわぁ・・・」
その惨状を見て思わず顔をしかめた。
めり込んだ顔面はまだもとに戻っておらず、歯がほとんどへし折れている。
いびつに歪んだ口は閉じる事ができなくなっているようで、よだれをだらだらと垂れ流している。
潰れた右目からは涙と餡子が流れ落ち、もう片方もまぶたがはれ上がり閉じれなくなっていた。
痛みからか恐怖からかうんうんとしーしーはとめどなく湧き出ており、まりさが這った後には茶色の筋がくっきりと残っている。
醜い、実に醜い。
「おちょーしゃあああああああああ!!!くちょにんげんはしぬのじぇええええ!!」
「おちょーしゃぁゆんやぁぁぁ」
「あああああ!!!ばりざあああああああああああああああ!!!」
最強の父親の哀れな姿を見て家族もパニック状態に陥っている。
「さあまりさ、早く3発目」
「ぼうやめでぐだざいいいいいい!!」
僕が言いきるより早くまりさが叫ぶ。
「ばりざがみのぼどじらずでじたあああ!!にんげんざまがこんなにつよいなんでじらながったんでずうううう!!!もうにんげんざまになまいぎなごとはいいまぜんんん!!!」
まりさはびったんびったん飛び跳ねながら地面に頭を打ちつける。これが彼らにとって最大級の謝罪なのだろう。
「つまり・・・負けを認めるんだね?」
「ばいいいい!!!!」
自信をへし折られたまりさ種の何と哀れな事だろう。命乞いをするところまではなんとなく想像できたが、まさかここまでダイナミックに惨めさを表現してくれるとは思わなかった。
もうこれだけで一か月はうまい酒が飲めそうだが、まだまだお楽しみはこれからだ。
「さて、負けを認めたのだから約束を守ってもらうよ」
「ゆ・・・やく・・・ぞぐ」
「君の大切な物、全部僕が貰っていくからね」
「・・・・・・・!?」
「初めに約束しただろう?君が負けたら君の大切な物を貰うって」

まりさは後悔していた。
人間がこんなに強いなんて、最強の自分がこんなに簡単にやられてしまうなんて。
ご飯をむーしゃむーしゃするためのかがやく白い歯はほとんどへし折られ、宝石のようなおめめも片方潰されてしまった。
お口も閉じることが出来ず、よだれさんがとめどなく溢れてくる。
その上調子のってとんでもない約束までしてしまったのだ。謝らなければ、何とか許しを請わなければ。
「ごべんなざいいいいいい!!!まりざがぢょうじにのってましだあああ!!まけをみとめますぅ!!!にどとぢょうじにのりまぜんん!!!だがらああああだがらゆじでくだざいいいいいいい!!!!」
「無理、約束は守ってもらうよ」
男は冷たく言い放ち更に続けた。
「まりさ、君は何でも賭けるって言ったよね?だから僕は君の大切な物を全て貰う事にした。そして僕の物をどうしようがそれは僕の勝手だ」
そう言って僕はまりさ頭から帽子を取り上げる。
「あああああああ!!やめてくだざい!!まりざのおぼうじがえじでくだざい!!!」
「まりさの?いや、これはもう僕の物だよ
君の大切な物だからね、つまりは僕の物、そういう約束だろう?
そして僕の物をどうしようが僕の勝手だ」
僕は帽子の両端を掴み
「こんな汚い布切れでも、こうして遊べば楽しい物さ」
真っ二つに引き裂いた。
「あああああああああああ!!!まりざのゆっくりしたすてきなおぼうしさんがああああ!!!!!」
引き裂かれた帽子に駆け寄よるまりさを蹴り飛ばす。
「おいおい、僕の帽子に近寄るなよ、こいつは僕のおもちゃなんだぜ
こうやってびりびりにちぎって遊ぶんだ、楽しそうだろ?貸さないよ」
そう言って僕は更に帽子を細かくちぎる。20秒もしないうちにまりさの帽子は布切れの山になってしまった。
「あああああ!!!どぼぢでぇぇぇ!!!!どぼぢでごんなあああああ!!!!!」
お飾りを失った時点でまりさのゆん生から一切の光は失われた。群れに帰れたとしても誰も自分だとは認識してくれない。お飾りが無い為、別の群れに入ることも出来ない。
ゆっくりにとってお飾りを失う事は死も同然、いやそれ以上の苦痛かもしれない。
「それは君が負けたからだよ、さて次は何を貰おうかな?」
「やべでぇ!!もうじゅうぶんでしょお?」
「いや、まだまだ奪い足りないね」

 最高に気分がいい、傲慢な糞饅頭をなぶり殺すのがこんなに楽しいとは思わなかった。
お飾りを失わせた時点でこいつのゆん生は終わっているが、まだまだ殺さない。奪える物はまだたくさんあるからね。
次に奪う物はもう決めてある、こいつがさっきからぶんぶん振りまわしているおさげだ。ゆっくりのおさげは人間の手と同じような役割をする。それをちぎることは手足をちぎる事と同義だ。
「次はそうだね、そのおさげをもらおうかな?」
片手でおさげを掴むとまりさは狂乱して僕に許しを請う。
「やべてぐだざいいいい!!おさげはああああ、おさげだけはああああ!!」
「ふうん、おさげってそんなに大事なんだ」
「ばいぞうでずぅ!!おざげがなぐなったらいぎでいげな」
「じゃあ僕の物だね」
僕はおさげを根元から引き抜いた。

「あああああ!!!まりさのゆっくりしたおさげさんがああああああ!!!!」
大泣きする父親は放っておき僕は呆然としている番と子供たちの元へ向かう。
「どうだい君たち、自称最強の父親の哀れな姿は?
あんな出来の悪い親を持って君たちも気の毒だねぇ」
僕は父親から引きちぎったおさげを彼らの前に放り投げ、見せつけるようにぐりぐりと踏みにじる。
「かわいそうだから、このおさげは君たちにかえしてあげようかな?
ほら、もっていきなよ」
踏みつけられぼろぼろになったおさげをれいむ達に向かって蹴り上げる。
「さて、次はお父さんの金髪を貰おうかな」
「おちょうさをいじめるにゃああああああああああああ!!!!」
家族を痛めつけられ我慢の限界が来たのだろう。子まりさが僕に向かって体当たりをかましてきた。
「おぢびいいいいい!!!」
(少し順番が狂うけど・・・まあいいだろう)
靴に跳ね返されコロコロと転がる子まりさをわしづかみにすると親まりさの元へ向かった。

 「さて、次はその金髪を貰おうと思ったんだけど、君の大切な子供がどうしても僕に貰われたいらしくてねぇ」
「おぢびいいいいい!!やべでええ、やべでぐだざいいいい!!」
「ははは!この子がそんなに大切かい?なら僕の物だね
君が言ったんだよ?なんでも賭けるってさぁ!!」
「たいせつじゃないですぅ!!まりさはおちびがたいせつじゃないですぅ!!
だから、だから返し」
「大切じゃないなら別にいらないよね?ここで殺すから」
僕は子まりさをチューブを押し出すように握りしめ、徐々にその力を強くしていく。
「おちょー・・・たす・・・たすけ・・・ちゅぶ、ちゅぶ・・・・」
「あああああああ!!!おぢびいいいいいいいいい!!!!」
限界が近いと感じた僕は苦悶の表情を浮かべる子まりさをまりさの眼前に突きつける。それから30秒ほどしてそれはやってきた。
「ちゅぶれりゅーーーーーーーーーーーー!!!ちゅぶぶぶ・・・・・・」
両目がスポンと飛び出し、眼窩と口から滝のように餡子が流れ出る。
「ゆぎゃああああああああああああああああああああ!!!!」
「おねえぢゃ・・ゆっぼぉおお!!!」
「びゅびぃいいい!!!!」
「えぼおおおおおお!!!」
「おちびちゃんあんこさんはいちゃだめえええええええええ!!!」
3匹の子ゆっくりは兄弟の凄惨な死にざまに耐えきれなかったようで濁流の如く餡子を吐き出している。
れいむがは必死に吐くなと喚く、しかしそれで何が起こる訳もなく3匹の子ゆっくりは餡子を吐きつくし絶命した。

「あーあ、君の子供みんなしんじゃったね
まあ大切じゃないんだしどうでもいいんだろうけどさ」
「ゆ・・・・ゆ・・・・・・」
わが子の餡子にまみれたまりさは空を見つめて何かブツブツと呟いている。
(・・・壊れたか?)
試しに金髪を鷲掴みにするも反応は無い。鷲掴みにした金髪を引き抜いても結果は同じだった。
「残念、もう少し遊びたかったんだけどな」
番のれいむは急性非ゆっくり症を発症し既に体が黒ずみ始めている。後5分もしない内にぐちゃぐちゃに崩れた餡子の塊になってしまうだろう。
まりさは僕が番に目をやっている内にぐちゃぐちゃに崩れていた。れいむと同じ急性の非ゆっくり症だ。
激しい傷がただでさえ早い進行をさらに速めたのだろう。
「身の程知らずのゴミにはお似合いの最後だね、さいきょう(笑)のまりさちゃん」
ゴミの山を端に寄せ僕はその場を後にした。

西の空に日が沈み始めている。
僕は相当長い間あいつらと遊んでいたようだ。
(時間を忘れるなんて何年振りだろう?)
そこら中をナメクジみたいに這い回っている糞饅頭をいたぶるのがこんなにも楽しいなんて思わなかった。
正に灯台下暗しだ。
(まりさから奪える物はまだまだあった、番もガキも生き残っていた
もしもまりさが死ななければ、僕に知識があればもっともっと楽しめたはずだ)
「!?」
(これ以上があるのか!!更に楽しくなるのか!?)
「素晴らしい、素晴らしすぎる!!!
ゆ虐さいこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
ここにまた一人の鬼威惨が誕生した。

【おわり】